ここは楽笑軍団のリングの上
「今日は最強のタッグ、ゴールデンペアの一戦です」
実況席にいるミミさんはニコニコしながら面白そうに実況している
解説には六角、ゲスト解説にはなぜか草薙と寿と氷室が呼ばれている
「そして、今回タッグを組んで迎え討つのは鏡選手と滝選手の二人。今回初めてタッグを組むということでどういう試合をしてくれるのでしょうか?」
「・・・この二人両極端ですね」
ボソリとみことが言うと
「・・・うん」
隣にいた零はうなずいた
解説の六角は引退後、社長の勧めもあり、後輩を指導という形でコーチとして迎えられている。
六角は流石海外に行っていただけあり、両極端を英語に訳しこう言った
「そうだな、この二人のタッグ名はツーエクストリームって感じだな」
「あぁ~最強タッグの呼び声が高いあの二人と闘えるなんて私はなんて幸せなんだ!!」
滝様はいつものように高揚しながら相手を見ている
「どうして、この方とタッグを組まなくちゃいけないんですの・・・。SA-KIはどうしたんですのSA-KIは?」
鏡様はイライラしているようだ
対角線上にいる二人は不思議そうな顔をしている
「なぁ~祐希子ぉ~あの二人仲悪そうじゃねぇ~か」
来島さんは祐希子に向かってしゃべりかける
「恵理、見た感じ仲が悪いかもしれないけど、油断だけは出来ないわよ。そういう甘い気持ちは捨てないと、この試合もっていかれるわよ」
「・・・そうだな」
パチンと頬を叩き気合を入れ直す来島選手
「それでは、始めるわよ」
今回のレフリーを務める南が両チームに声をかける
そして
カーーーンッッッ!!
ゴングが闘いを告げ鏡と祐希子が組み合う
序盤から一進一退の攻防を続けるが、両チームの差は徐々に少しづつ広がりつつあった
ゴールデンペアはテンポよくタッチを繰り返し、体力を温存しつつ互いを信頼した闘いをしているのだが、鏡と滝のツーエクストリームはどちらかというと個を押し出す試合展開をする為に、知らず知らずうちに体力を失っていたのである。
一発一発の攻撃を喰らってもタッチをして体力を温存するゴールデンペア、小技、大技を絡めた攻撃を受けるが自分を信じて闘うツーエクストリーム。
中盤に入ると完全に試合ペースはゴールデンペアのものとなっている
「何をしているんですの!!」
今までと違う味方の闘いにイライラは頂点に達しつつある鏡は滝が相手を押さえ込んでも援護に行かずにただ見守るだけという悪循環な試合展開になってしまっていた。
祐希子と来島は連携技を次々と決め相手を完全に手玉に取りつつある
試合は長丁場になりつつある30分を経過した時
来島は滝を担ぎ上げると、気付けば祐希子はトップロープ最上段で待ち構えている
そして、祐希子は天高く飛び上がり
滝めがけてゴールデンペアの連携技のひとつ
Wゴールデンインパクトを決める
滝は祐希子の技を受ける同時に垂直にマットに叩きつけられると
1・・・2・・・・・・3!!
味方の援護もなく3カウントを聞いてしまった
「勝者、ゴールデンペア!!」
ミミさんが言うと同時に、南はゴールデンペアの二人の腕を高らかにあげた
来島「やったな、祐希子!!」
祐希子「・・・なんとかね」
鏡「なんですの、あの無様な負け方は・・・」
滝「さすが、ゴールデンペアいい試合だった・・・」
最後までタッグの差は歴然であった
六角「今からコンビネーションをみっちりと鍛え直しだな」
笑いながら言った
みこと「・・・やっぱり差が出ましたね」
氷室「・・・運命」
零「・・・うん」
ミミ「タッグチームはコンビ愛が重要ですね」
砂響「・・・すみません遅れました・・・??」
試合は祐希子・来島のゴールデンペアが鏡・滝のツーストリームの初戦を見事粉砕!!
PR